『ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか』という映画がベネチア国際映画祭で話題になっていました。映画のモデルとなったアレン・ネルソン氏は、ベトナム戦争の体験から本当の戦争がどんなに恐ろしいもので、深く人の心を傷つけるかを語り続けてこられた方です。
2008年に私は、新潟県の敬和学園高校、新潟の教会、そして9条の会主催の講演会でアレンさんの通訳としてお手伝いをさせていただきました。控え室でお弁当を食べ終わった頃に、どこからともなくハエが一匹飛んできました。アレンさんは、「私にはまだ血の匂いが残っているから、私のところにばかりハエが飛んでくる・・・」と半ばパニックになってしまったのです。
PTSDをある程度克服して、講演活動もできるようになった方でも、これほど取り乱されるのかと、その心の傷の深さに改めて戦争の恐ろしさを見る思いでした。
アレンさんは、新潟の後も日本各地を回って講演をされ、アメリカに帰国されると枯葉剤の影響と思われる多発性骨髄腫を発症されて61歳で亡くなられました。今回、アレンさんをモデルにした映画が話題になったことで、20年近く前のいろいろな思い出が蘇ってきました。
「平和とは、一人ひとりが今、目の前にいる人を愛することから始まる。今隣に座っている人と握手をすること、微笑みかけること、それが平和だ」と語られていたことが、とても印象に残っています。
「できれば、せめてあなたがたは、すべての人と平和に暮らしなさい。」(ローマの信徒への手紙 12:18)
K.K.姉
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