2026年6月30日火曜日

2026.5.31 本日の宣教

 『すべての人と平和に暮らしなさい』  

                        ローマの信徒への手紙12章9~21節

現代社会は、危機的な状況に陥っています。こんな状況が続き過ぎて、最近は、感覚が麻痺してしまいっているのではないかと思うほどです。いろいろなところに爆弾が落とされて、そこに住んでいた人々が、戦禍の中、右往左往して逃げまどい、担架で運ばれたり、血を流して叫んでいたり、家族の者たちが泣き叫ぶ姿が映し出されているのに、もう、何も感じない自分がいるのです。平和について、多くの人々が語っていますが、宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」の絵本の最後に「世界の全体が幸せでなければ、個人の幸せはありえない」と彼の言葉を載せてありました。このローマの信徒への手紙の12章9節から21節の部分に、新共同訳は「キリスト教的生活の規範」と見出しをつけています。聖書教育では、4月5月と牧会書簡を扱ってきました。その中に、牧師としての資格、役員や執事たちの資格のようなものが書かれておりました。人柄的なものと一般常識的道徳観のようなものが必要であると書かれていたかと思います。私は、それも大事ですが、そのような内容のことをパウロが述べている個所を考えるとき、この12章の9節から21節に尽きると思います。9節の「愛には偽りがあってはなりません」から始まるこの箇所には、他者に対する関係の作り方が述べられています。まずは、真実にその人に向き合う ことだということです。ここらに書かれている内容は、イエス様が私たちのために差し出された命を受けた者として、どのようにそのいただいたイエス様の愛に応答していくかが述べられています。「兄弟愛をもって互いに愛し、尊敬をもって互いに相手を優れた者と思いなさい」。「喜ぶ人と共に喜び、泣く人と共に泣きなさい」。泣く人と共に泣くことは容易ですが、喜ぶ人と共に喜ぶというのはできない、という人がいました。彼は、自分の人生があまりにも過酷過ぎて、他人の喜びごとを素直に喜べないというのです。泣いている人に親身になって泣いた人だけが、その人の喜びごとを一緒に喜ぶことができます。互いに尊敬し合うこともその人とずっと過ごしている間に、尊敬すべき所もそうでない所も見えてまいります。そして、誰もが自分よりも優れたものを持っていることに気づきます。「高ぶらず、身分の低い人々と交わりなさい。自分を賢い者とうぬぼれてはなりません」とは、真実です。そして、18節「できれば、せめてあなたがたは、すべての人と平和に暮らしなさい」。今日は、特にこの言葉を現実に私たちはどう生きていけばいいのか、9節から21節の内容を通して考えてみたいと思います。

                                         福井キリスト教会 平良憲誠師


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