『 ただ一つ必要なこと 』
(ルカによる福音書 12章22~34節)
令和の米騒動。連日、消えた21万トンの米の行方とか、備蓄米放出で米の価格は下がるのかと騒ぎが続いています。価格を吊り上げる転売業者や怪しい買い付けなど真相は明らかでは有りませんが、多くの場合品薄を案じた一般の消費者が多めに買う消費行動が原因でしょう。コロナ禍の只中のマスクのように皆が普通に買っていれば、問題なく流通する数量であっても、皆が少しずつ多めに買おうとするとたちまち品物が店頭から消えてしまいます。
犯人は善良な消費者の不安心理といえるかもしれません。マスコミは米不足の不安を煽り、民衆は右往左往する。今、正に主が私たちに「恐れるな。」「思い悩むな。」と言われているように思います。厚生労働省の発表によれば2023年に日本では2300人もの人が栄養失調で亡くなっているそうです。主食である米の価格が高止まりすれば、食べられなくて亡くなる方がもっと多くなるかも知れません。私たちが恐れるべきはそのような悲劇ではないでしょうか。主に用いられる「小さな泉の村」が弱い方々の救いとなりますように。そのお働きに感謝と敬意を表します。主イエスは「命のことで何を食べようか、体のことで何を着ようかと思い悩むな。」と言われます。主を信じる私たちが先ず落ち着きましょう。私たちが生きるうえで不安や思い煩いから逃れるのは容易いことでは有りません。 様々な不安や恐れが次々と襲ってきます。しかし、
どんなに思い悩んだとしても自分の寿命を延ばすこと
は出来ません。私たちに出来ることは神様のそれとは比べ物に成らないほどに小さなものです。そこで主は極めて明確に答えを示しておられます。「神の国を求めなさい。」それだけでよい、それ以外のものは全て添えて神様が与えてくださると。それでは「神の国」とはなんでしょう。
神の国とは主イエスの血の購いによって永遠の命を与えられた者たちが神様の支配の中を生きる世界のことです。主イエスによらなければ決して「神の国」に入ることは出来ません。私たちが「神の国」を求めるなら必ず「喜んで」与えてくださるのです。(ルカによる福音書12章32節)「私たち全てのために、その御子をさえ惜しまず死に渡された方は、御子と一緒にすべてのものをわたしたちに賜らないはずがありましょうか。(ローマの信徒への手紙8章32節)」神の国を思うとき喜びに満たされます。不安や恐れは後回し、神の国と神の義を最優先として全ての人に福音を、主の愛をお伝えしましょう。主の栄光が永遠にありますように。
坂上幸男
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