2024年12月27日金曜日

2024.12.22 牧師室便り

   「あなたが求める金は?」

「日本漢字能力検定協会」が今年の世相を表す漢字として選んだのが「金」でした。

「金」が選ばれた理由として、パリオリンピックで多くの金メダルを獲得したことや、大谷翔平選手が3回目のMVPを受賞するなど、値千「金」の活躍を表す「金(きん)」が挙げられています。その一方で、政治の裏金問題や金目当ての闇バイト強盗事件、止まらない物価高騰など、陰を映し出す「金(かね)」の側面も指摘されています。

善し悪しにかかわらず、「金」は今だけでなく、人類の歴史の中で最も影響を与え続けてきたものです。特に聖書における「金」は、神の祝福としての富や、「純金のような信仰」という純粋さと尊さを象徴しています。しかし、その反面、「金」は偶像崇拝や貪欲の象徴としても描かれています。すなわち、「金」を正しく用いるならば神の栄光を表しますが、「金」に捕らわれ依存することは罪とされ、信仰を妨げる危険性が警告されています。新約聖書では、富や財産を象徴する言葉として「マンモン(Mammon)」が使われています。特に主イエスの教えにおいて、「マンモン」は神に仕えることと対立することとして描かれ、人間の欲望や物質的執着を指しています。後には「お金の神」として人々を虜にしてしまう悪しき存在とも見なされるようになりました。

「金」は良いものです。「金」がなければ不便になり、心細さを感じます。一方で、「金」があることで安心し、贅沢を楽しむこともできます。わが教会においても、「金」は宣教の働きにおいて重要なものです。ただし、忘れてはならないのは、「金」は私たちの所有物であり、道具に過ぎないということです。「金」が崇拝の対象となり、すべてのものの上に立つようになれば、私たちの生活は悲劇に変わってしまいます。

あなたの「金」の使い方はいかがでしょうか。主イエスが喜ばれる「金」の用い方を求めていきましょう。シャローム!




0 件のコメント:

コメントを投稿