2022年9月5日月曜日

2022.8.28 牧師室便り

 ~戦うことを学ばない世界へ~

「主は多くの民の争いを裁き、はるか遠くまでも、強い国々を戒められる。 彼らは剣を打ち直して鋤とし、槍を打ち直して鎌とする。 国は国に向かって剣を上げず もはや戦うことを学ばない。(ミカ書4:3)」

本日は平和礼拝として献げます。本日の宣教は、長年ガンジー研究者として「非暴力と平和運動」を訴え続け、糸つむぎの体験と共に実生活における非暴力による平和運動を広めて来られた片山佳代子姉がしてくださいます。特に、ロシア・ウクライナ戦争が勃発し半年が経とうとしている今、しかもアメリカとロシア、またアメリカと中国の間に出来てしまっている新冷戦状態が高まっている時だからこそ、非暴力と平和のメッセージを分かち合うことを大切にしたいと思います。

振り返ると、ロシア・ウクライナ戦争がここまで長くなるとは予想しませんでしたし、その戦争がもたらした全世界に及ぶ影響がこれほどまで大きいとは夢にも思っていなかったでしょう。一般的な見方からすると、この戦争はロシアによるウクライナ侵攻によって始まったものであって、「プーチンとロシアが悪い!」と思われがちです。もちろんそうではありますが、もう一つの側面があることを忘れではなりません。実のところ、ウクライナを通してアメリカが行っている代理戦争であると言えましょう。とりわけ代理戦争では、大国の軍事産業が開発している武器を実戦で使用できるチャンスとして、また溜まっている武器を処分できるチャンスと受け取っている側面があります。しかしアメリカが、いつまでも後ろに隠れて武器だけをウクライナに提供していては解決の糸口は見えないし、このまま行けば、想像もできない大参事に発展してしまう可能性もあることを重く受け止め、世界第一の国としての責任をもって解決に進まなければなりません。

「正義の戦争、聖なる戦争」という言葉は偽りです。神が望まれる神の国は、「殺してはならない。敵を愛しなさい。」という御言葉の上に成し遂げられる国、また、あらゆる武器がなくなり、国と国の間にもはや戦うことを学ばない世界です。そのために、主イエスは人類のすべての罪と悪を背負い十字架の上で完全に贖われたのであって、真の平和の道を開いてくださったのですし、キリストの弟子たちにその道を共に歩むことを求められるのです。シャローム!


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