~この時のためにこそ~
「この時にあたってあなたが口を閉ざしているなら、ユダヤ人の解放と救済は他のところから起こり、あなた自身と父の家は滅ぼされるにちがいない。この時のためにこそ、あなたは王妃の位にまで達したのではないか。(エステル4:14)」
リビングライフの6月のテキストは「エステル記」でした。興味深いことに、エステル記には「神」という名前や、神への信仰的表現は記されていません。しかし、エステル記を読んでいく内に、聖書のどの書物より、神が、神の時に、隠れていた神の働き人を用いられ、神のご計画を成し遂げていかれることが明らかにされていることを感じられたのではないでしょうか。
特に、モルデカイが語った“この時のためにこそ(4:14)”という言葉には、歴史を動かしておられる神への信仰とその時に備えて生きているキリスト者の歴史認識が示されていると言えましょう。これはまさに、奴隷の身からエジプトの総理大臣になり、イスラエルの民を救ったヨセフの物語のように、“神がわたしをあなたたちより先にお遣わしになったのは、・・・大いなる救いに至らせるためです。わたしをここへ遣わしたのは、…神です。(創世記45:7~8)”という言葉と同じく、神の摂理のもとで、今という時間が備えられているわけであって、神は、神の御業に加わる神の民(あなたと私)の決断を待っておられ、その一人の人を通して大いなる逆転劇を成し遂げられることが示されているのです。
本日から来週の7月3日までを、日本バプテスト連盟では、「神学校週間」として守っています。神の国と福音伝道のために献身し、伝道者となっていくために西南学院神学部、東京バプテスト神学校、九州バプテスト神学校で学びを深めている神学生たちと、各神学校を憶えて、祈り、献金を献げる一週間です。時代はますます暗くなり、使命感のある働き人が求められる今日ですが、神学生志望者の数が年々減っており、神学校を支える諸教会の教勢も衰えている現状です。まさしく神は、今の時のために、「このために死ななければならないのでしたら、死ぬ覚悟でおります。(エステル4:16)」と決断したエステルのような一人の真の献身者を捜しておられるでしょう。シャローム!
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