2021年1月12日火曜日

2020.12.13 牧師室便り

 ~ 三密からワンチームを作り上げる ~

 今年の新語・流行語大賞に「3密(三つの密)」が選ばれました。新型コロナウイルスの拡大を防ぐために「密集場所」「密閉空間」「密接場面」を避けましょうと、共通した「密」という文字で始まる三つの言葉を合わせた新語です。恐らく、今後発表される今年の漢字も新型コロナウイルス関係の「禍」になると予想されています。
 確か昨年2019年の流行語大賞は「ONE TEAM~ワンチーム~」が選ばれていたと覚えていますが、考えて見ると「ワンチームと三密」は正反対とも受け取れるような気がします。ワンチームになるためにはまさしく常に親密な関係が求められることに対して、三密回避では密集場所も密接場面も避けて、お互い2m程度離れて過ごさなければならないし、必ずマスクをしてからの関係作りでありますので、ある面、かなり距離のある昨年と今年の流行語であると言えましょう。
 教会共同体からすれば、ワンチームとはまさに聖書的な意味をもつ言葉です。主イエスも繰り返し“一つになりなさい!”と言われていたことを覚えています。クリスマスも父なる神と子なる神、聖霊なる神がワンチームとして成し遂げられた御業でした。そして、三位一体の神に従い、一つとなって御業に加わったヨセフ、マリア、ザカリア、エリザベツ、シメオン、アンナといった忠実だった働き人たちを思い起こします。しかし、ワンチームと三密回避(一人になること)」はかけ離れているように見えますが、聖書的には両方とも大切に求められる信仰者が備えるべき姿勢であることを覚えましょう。なるほど、マリアも、ヨセフも、ザカリアも、エリザベツも、シメオンも、アンナも、神の前に一人でいる時が求められましたし、神の前に一人になる時を用いて神は御心を教え、親しく交わり、御業を成していかれたのです。願わくは、神の家族お一人お一人もただコロナを恐れるのでなく、今こそ神の前に一人になる時であると信じ、コロナ後、ワンチームとして用いられる時を楽しみに待ちたいと思います。シャローム!

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