2020年11月29日日曜日

2020.9.27 牧師室便り

 

~今こそ、神に近づく時~

「神に近づきなさい。そうすれば、神は近づいてくださいます。」(ヤコブ4:8)

哲学者のショーペンハウアーの書いた「ヤマアラシのジレンマ」という寓話を知っていますか。「全身に針のように固い棘の生えたヤマアラシの群れが寒さに震えながらも、彼らは互いに近づいて温め合うことはできません。なぜならば、互いが近づけば近づくほど、体に生えている無数の棘のせいで、互いを傷つけてしまうことになるからです。そこでヤマアラシたちは近づいたり離れたり、近づいたり離れたりを繰り返すことになります。そして彼らはついに、最善ではないけれど、互いを傷つけずに、ある程度温め合うことのできる一定の距離をおいて暮らすすべを見出すことになる」という内容です。この寓話を通してショーペンハウアーは、「他人に近づきたいけど、傷つくのが怖くて近づけない」という人間関係における心理を描こうとしたわけです。


ある人はこのヤマアラシたちの一定の距離を置くという選択を見て、素晴らしい!これこそ、この社会を生きる知恵なのだ!と思うでしょう。しかし、これでいいでしょうか。この物語のように、恐らく人々がヤマアラシのように一定の距離を置く関係を維持しようとするとなれば、誰とも心の内側を打ち明けるような親密な関係を作り上げることはできなくなるでしょう。そしてやがては、孤独に陥っている自分自身に気づくことになるでしょう。


それでは、イエス様と私たちとの関係の方はどうでしょうか。イエス様との関係においても同じく、一定の距離を置いて信仰生活をしている人がいます。イエス様の方に近づきたいけど、自分自身の汚い罪と人間的弱さが明らかにされることを恐れ、近づくことをあきらめてしまう・・・、また、イエス様が近く来られると、自分の持っているものをイエス様に献げなければならないことに重荷を感じ、「イエス様!ここまでです!」と、イエス様と自分との間に線を引いて距離を置こうとする私たちではないでしょうか。今こそ、イエス様に近づく時です。コロナによって人々との交わりが難しくなった今、イエス様の方に近づき、私たちの心と魂を強めていただき、コロナ後に備えていただく時なのです。シャローム!

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