~ただ一つ残るのは~ 「何もかも、信仰すら失ったとき、人には何が残るのか」...8年ほど前、ある兄弟が発した問いです。「信仰すら」というのが難問で、以後もときどき思い出してはいたのですが、この前ルカ15章のあの「放蕩息子のたとえ」を考える機会に恵まれて、パーッと来るものがありました。 父親からもらった財産を使い果たし、友も失い、息子としての「資格」も失った弟息子ですが、それでもあの父親の息子として生まれた「関係」だけは残っていたのです。それは、息子が一方的に与えられたもの。しかし、放蕩でも、飢饉でも決して消えないもの。 「そうだ、家に帰ろう!」...惨めな体たらくで、その「関係」だけを握りしめ、家路へ走る弟息子の姿が、脳裏にパーッと輝きました。行け行け!おまえに残されたたった一つのソレをどんなんでも使って、とにかく生きろ、放蕩息子! 今度、あの兄弟に会ったら、答えることができそうです。「残るのは、神が私を作られたという、その関係です」 S. M姉 |
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