~声を上げて叫ぶ恵み~
「声をあげ、主に向かって叫び、声をあげ、主に向かって憐れみを求めよう。
御前にわたしの悩みを注ぎ出し、御前に苦しみを訴えよう。」(詩編142:2~3)
神の家族の皆さんは神の前で声をあげて叫んだことがありますか。もちろん、元気のいい賛美を歌う時は声を上げて歌うことは当然でしょう。しかし、自分が置かれている状況がまるで洞窟に閉じ込められているような、命からがら洞窟に身を隠し、洞窟の暗闇に包まれて時を過ごす時にも皆さんは声を上げて神に叫ばれるでしょうか。
詩編142編は、ダビデがサウル王に追われ洞窟に身を隠した時に書かれたとされています。実に厳しく希望の見えない洞窟の中で、ダビデにできることは神に“声を上げて叫ぶ”ことでした。ダビデの信仰の特徴は、神の前に常に素直であったということでしょう。彼は嬉しい時は喜びの賛美を、楽しい時は踊りを、感動に満ちた時は賛美の声を上げました。また、苦しい時は苦しい!と、寂しい時は寂しい!と、悔しい時は悔しい!と、叫びました。決して神の前で恰好をつけたり、力んだり、飾ったりすることはありませんでした。常にあるがままの親しい交わりを貫いた人でした。
今こそ、私たちに求められることが神の前に「声を上げて叫ぶ」ことではないでしょうか。洞窟はこの世の人々の目から見たら、寂しいところ、嫌なところ、絶望のところと思われるかもしれませんが、神の人にとっては祈りの場所、賛美の場所、黙想の場所となるからです。新型コロナウイルスによってどこにも出かけられず、なかなか人に深く交わることも、旅をすることもできない。経済的にも、精神的にも疲弊してしまいそうな時が続いています。まさに洞窟に閉じ込められているような状況です。しかし、ダビデは私たちに勧めます。“声を上げて主に叫ぼう。御前に進み出て悩みを注ぎ出し、苦しみを訴えなさい。そうすれば、愛なる神の臨在に触れ、人知を超えた慰めと恵みに包まれるでしょう。”と。シャローム!
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