2020年3月17日火曜日

2020.3.15 牧師室便り


~地が姿を変え、山々が揺らぐとも~

「神はわたしたちの避けどころ、わたしたちの砦。苦難のとき、必ずそこにいまして助けてくださる。 
わたしたちは決して恐れない、地が姿を変え、山々が揺らいで海の中に移るとも。」(詩編4623

  金曜日の真夜中、牧師館が大きく揺れることを体で感じ、慌ててテレビをつけました。“M5.4”、石川県輪島を震源地とした地震は北陸地方全域に及んでいました。特に気になったことは、今回の地震の揺れが、他の地域に比べて富山の方が大きかったことでしょう。いつも立山連峰のおかげで守られているという漠然とした安心感も大きく揺れてしまったのも現実です。そうですよね。世界のどこにおいても自然災害から自由だと言えるところはないでしょう。だから、いつどんなことが起きても全能なる神の御許しのもとにあることを覚えつつ、執り成す人としての歩みを心がけたいと思います。

  先週は311東日本大震災9周忌を迎えました。いまだに悲しみと涙の中にある方々のことを思うと心が痛みます。あいにく新型コロナウィルスの影響で、被害に遭われた方々への思いやる余裕がなかった日本社会でした。考えてみると、今の新型コロナウィルスの影響を直接受ける人々も、経済的弱者、病の中にある者、高齢者がほとんどです。むしろ、お金があって、権力のある既得権益の者らは相変わらずの生活を享受するでしょう。

  先日、コロナウィルスのため開幕延期が決まったアメリカのMLBのある選手の言葉が反響を呼びました。「今こそ、社会の構成員すべてが力を合わせるべきだ。今、私たちすべては善きサマリア人にならなければならない。…」と。…そうです。今のような災難の時に求められることこそ、不安と恐れに捕らわれ自己中心になるのでなく、全能者なる神に目を向けつつ、ゆだねられている人々を愛し神の国を広げることでしょう。シャローム!

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