2020年1月22日水曜日

2020.1.19 牧師室便り

~ 被造物たちの呻きを聞く ~

「被造物がすべて今日まで、共にうめき、共に産みの苦しみを味わっていることを、わたしたちは知っています。」(ローマの信徒への手紙822

 世界の被造物が呻いています。地球温暖化という人間社会の欲望がもたらした自然の変化による災害が世界各地で如実に表れています。とりわけオーストラリアで昨年9月から5ヶ月間も続いている森林火災が猛威を振るい広範囲に被害が及んでいます。オーストラリアはコアラ、カンガルー、ウォンバットなど珍しい動物の天国で知られていますが、そのような動物たちも含め約10億匹が死んだそうです。何も知らず、死んでいく動物たちを思うと心が痛みます。

先日、教会の花壇に咲いているコスモスの花を撮りました。夏から秋にかけて咲くはずのコスモスが、真冬である一月中旬になっているのに咲いていますし、新たな花を咲かせるためのつぼみもできていました。造られたものとしての従順と最善に感動しながらも、被造物の生態が狂ってしまっている現在を目の当たりにするような気がして悲しくなりました。とっくに花は枯れ、切り取られ、花壇は雪の山になるはずなのに、雪は見えず、季節を忘れさせるような世界です。すべては地球温暖化がもたらした風景…。もしかしたら、雪国から雨国に呼ばれてしまう日が訪れるかもしれません。

人間が罪を犯した日から、被造物の呻きは消えていません。むしろ日に日に増している状況です。聖書は、被造物が切に待ち望んでいることこそ、神の子たちの現れ(ローマ819)であることを教えています。神の家族の皆さん、世界のすべての人が福音を聞き、神の子として生まれ変わることを、父なる神も、被造物も切に待ち望んでいることを心に覚えつつ、伝道に励んでいきましょう。時は満ちています。・・・シャローム!

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