2019年11月12日火曜日

2019.10.20 牧師室便り

~命より大切な物はありません~

畑から穀物を刈り取るときは、その畑の隅まで刈り尽くしてはならない。収穫後の落ち穂を拾い集めてはならない。貧しい者や寄留者のために残しておきなさい。わたしはあなたたちの神、主である。」(レビ記2322 大型台風19号が残した歴史的な爪痕の大きさのゆえに、悲しみを覚えていた先週でした。多くの川が氾濫し、多くの地域の方々が浸水の被害に遭われ、苦しい時を過ごしています。100年に一度と言われている大きな台風でしたので、自然の圧倒的な力の前で、小さく怯えてしまう人間の弱さを悟らされる時でしたね。主の慰めの御手が災害に遭われた方々を、包んでくださいますように…。 台風の中での様々な被害や出来事の中で、考えさせられる3つの出来事がありました。まずは、東京の台東区で、路上生活をしていた二人のホームレスの方が、台風の最中、台東区の住民表をもっていなかったという理由で、避難所への受け入れを拒否されてしまったということでした。避難所を後にしていた二人が感じただろう思いは、どのようなものだったでしょうか。また、多摩川の河川敷で、同じく路上生活者とみられる70代くらいの男性の遺体が見つかったというニュースも耳にしました。こういう災難の時に真っ先に疎外されてしまう存在は、社会的弱者であることに悲しさを覚えるのです。それから、富山駅の駅北の工事のために、駅北の地下で路上生活をしていた方々の居場所がなくなるという知らせもありました。そのために、今まで駅北で食事配給の奉仕をしていた方々が、これからのことをどうすべきかと悩んでいるとの話を聞いています。主イエスは、これらのことをご覧になりどう言われるでしょうか。
  聖書は、人の命に勝るものはないことを教えます。その中でも、貧しく弱い者への社会的責任を果たすことを命じておられます。とりわけ、ライフライン(水道、電気、ガス)を切ることがあってはならないのです。民の安全と福祉のために存在するのが国であることを、忘れてはなりません。愛なる神の御目は、疎外され、悲しい涙を流している人々に向けられていることを覚えましょう。“御心の天になるごとく、地にも成させたまえ”


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