2019年9月20日金曜日

2019.8.25 牧師室便り

~一人の力~
「広場で尋ねてみよ、ひとりでもいるか、正義を行い、真実を求める者が。いれば、わたしはエルサレムを赦そう。(エレミヤ5:1)

 今から30年ほど前、大学生だった私が感動を受けた映画があります。「パワーオブワン」という映画です。植民地時代の南アフリカの人種差別という堅い壁を崩すために、「レインメーカー」とされる一人の力の素晴らしさを描く映画でした。「一人の人が自分自身の内側にある恐れと弱さを乗り越え、社会の不条理に目覚めていく、そして周りの人々を目覚めさせ一致を作り上げ、社会を変えていく。」・・・映画が伝えようとするメッセージに心打たれ、感動を受け、自分の将来への思いを新たにさせられたことを覚えています。映画の中で、一滴の水が集まって川となり、いくつもの川が巨大な滝に集められ、凄まじいパワーで落ちてくるように、一人の小さな力が最初は弱く目立たないけど、一人が二人、三人に、そして大きな群れを成していくことで、いつの間にか世界を変える爆発的な力をもつようになるのです。 

 先週21日の水曜祈祷会ではわが教会が30年以上もクリスマス献金で支援している「日本国際飢餓対策機構」(現:ハンガーゼロ)の黒坂栄司師による報告会が行われました。映像と共に世界の貧しい人々のために広がる働きとそこで結ばれる実を見ることができました。その中でも心に響いたのが、「パメラ」という一人の兄弟の物語でした。アフリカで影響力をもつ国のコンゴですが、全人口の95%の人が一日2ドル以下で生活する世界最貧国の一つと言われている国、しかも内戦で殺し合いが絶えない現実。パメラさんも部族同士の殺し合いから逃れて、国内避難民になるという厳しい状況に追い込まれていましたが、日本飢餓対策機構から遣わされた宣教師に出会い、クリスチャンとなります。その後、パメラさんの一人の働きによって同じ村の人々が将来への希望をもつようになり、周りの村にも影響力を広げていく、まさしく一人の力がもたらすパワーを確かめることができました。小泉町教会のお一人お一人が聖霊によって変えられ、家庭、教会、町、国、世界を変えていく勇気と希望に包まれるように・・・。シャローム!

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