2019年8月20日火曜日

2019.8.11 小さな泉の恵み



  第二次世界大戦中の出来事です。イギリス軍の一小隊が真夏の蒸し暑さの中で、野原の真ん中でドイツ軍に包囲されました。兵士たちは、恐れと喉の渇きによって、心身が疲れ果てていました。彼らに残された水は、小隊長がもっていた水筒一つの水だけです。激しい渇きを感じながら、小隊長は生死と苦楽を共にしてきた兵士たちのことを考えました。そして、悲壮な心情で水筒を開け、自分は飲まずに兵士たちに渡しました。兵士たちは小隊長の行動に感動しながら、水筒を回して一口ずつ水を飲みました。そして、水筒が再び小隊長のところに戻ってきました。水筒が一回りして戻り、水を飲もうとした小隊長は驚きました。水が半分以上も残っていたからです。兵士たちは、他の兵士のことを思って、水を飲みはせず、辛うじて舌を湿らせる程度に水を口に当てただけだったのです。そんなわずかな水と、水筒の中で揺れる水の音だけでしたが、兵士たちは力を得たように感じました。互いを思って苦痛を分かち合い、死をも共にする戦友がいるということを悟ったからです。そうしてこの小隊は、死の恐怖よりも大きな力を経験しました。その後も彼らは互いに励まし合いながら、支援軍が来るまで耐え抜き、全員が生き残りました。
 自分ひとりだけが幸せに生きるよりも、みながともに幸せになることこそが命を豊かにし、力を得させます。他の人を思いやった小さな行動が共同体に喜びをもたらした経験があるなら、それは何ですか。
                                ~『リビングライフ』より~
 
 
   

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