私が日本で留学生活を始めた頃、日本のプロ野球にセンセーションを巻き起こしていた一人の選手がイチローでした。野球選手としては細身の体、そして踊るような独特なストレッチングと打撃フォーム、どんな姿勢でも安打を打つ打撃技術など、天才的なその姿に日本中が魅了されていたことを覚えています。そして大ーリーグ挑戦と次々と打ち立てていく記録。渡米1年目から首位打者に輝き、ア・リーグの最優秀選手と最優秀新人に選ばれ、2年目には262安打を打ち、大リーグのシーズン最多記録を84年ぶりに更新する。また、100ぶりに記録を破った10年連続の200安打。そして、大リーグだけでの3000安打達成、10年連続のオールスター、ゴールデングラブ賞獲得、日米合わせて28年間で4357安打を積み上げた。恐らく彼のような選手はしばらく、いや永遠に出てこないかもしれない・・・。称賛しすぎでしょうか。
そして、イチロー選手は、先週の日本での大リーグ開幕戦を終えて引退宣言をしました。もともと50歳まで現役でいたいとしきりに言っていましたが、もう限界に達していたことを感じたことでしょう。私は彼の人格や生活の面については知りません。ただ、彼のプロ野球選手としての28年間、天才という一言で説明し切れない彼の流した汗と努力、忍耐、プロ精神など・・・、いくら称賛されても足りないほどのプロ野球選手としての歩みであったと思います。そして今後について聞かれると、「明日もトレーニングする」と答える彼の言葉がとても印象的でしたね。「わたしは、戦いを立派に戦い抜き、決められた道を走りとおし、信仰を守り抜きました。今や、義の栄冠を受けるばかりです。」(Ⅱテモテ4:7-8)使徒パウロの言葉です。一人のキリスト者として、また伝道者として決められた道を走り通したパウロの姿から大きな励ましとチャレンジを受けます。パウロの言葉と共に、一人の偉大なプロ野球選手の引退を目の当たりにしながら、福音伝道者としての思いを新たにする自分でした。シャローム!
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