2019年3月4日月曜日

2019.3.3 本日の宣教

『 神の恵みに生きる幸い 』 (テトスへの手紙2:1115)             
  パウロは、11節で、「実に、すべての人々に救いをもたらす神の恵みが現れました」と宣言します。「神の恵み」とは、イエス・キリストを通してすべての人々に現された神の救いの御業、すなわち、イエス・キリストが罪の奴隷であった私たちを神の子とするために、私たちの身代わりとして十字架にかけられ、全ての罪を贖われ救われたという御業、そして死から復活されて、私たちに永遠の希望を与えてくださった御業のことを言います。「恵み」はただで与えられたものであって、人が何かの努力や頑張りで得られるものではありません。そして神の恵みは、救われたキリスト者を信心深くし、霊肉共に健全に生きていけるようにする力となってくれます。ですから、日々、救いの恵みを味わいながら生きるキリスト者は、その恵みに対する当然の応答として、“不信心と現世的欲望を捨てて、思慮深く、正しく、信心深く(12節)”生きるようになるのです。それに加え、神の恵みは「祝福に満ちた希望、すなわち偉大なる神であり、わたしたちの救い主であるイエス・キリストの栄光の現れ(=主の再臨)を待ち望むように」(13節)教えてくれるのです。
 パウロは、イエス・キリストが父なる神と同じ性質をもたれた方であることを明らかにします。そして、主イエス・キリストは、再び栄光のうちに現れる再臨の主です。ですからキリスト者は、キリスト・イエスの贖いの死による救い、神の民とされる祝福を受けた者にふさわしく、栄光の日を待ち望みながら、良い業に熱心に励むことが求められていることを忘れてはなりません。良い業はキリストの愛に満たされてこそ、はじめてできるものです。
 最後にパウロはテトスに対し、彼の若さのゆえに信徒たちに侮られることがあってはならないことを強く勧めます。テトスもテモテのように、若さと弱さのゆえに小さくなっていたことでしょう。しかし、キリスト教会における働き人は、神の代理人としての権威を受けています。ですから、“御言葉を語り、勧め、戒める”ことに躊躇してはならないのです。これらのことは教会を強くし、信徒たちを成長させるための最も重要な働きです。 
 
 今週からレントに入ります。毎年訪れるこの時期ですが、ぜひイエス・キリストの十字架の恵みに深く浸されていただきたい。キリストがご自身の命を捨てて私たち罪人たちの身代わりとなり、贖ってくださったその恵みに強く打たれていただきたいですね。
とりわけ、2019年度の小泉町教会と神の国のために仕える執事選挙が告示されました。ぜひ、神の恵みに生きながら、主の教会のために仕える働き人が選ばれるように祈りましょう。キリスト教会においての働き人はこの世の価値観や能力によって選ばれるのではありません。何よりもまず、神の恵みに満たされ、福音の上にしっかり立ち、聖霊に従って歩もうとする人です。新しく選ばれる5人の執事の皆さんを通して豊かな祝福に与りますように・・・。ハレルヤ!

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