2025年3月31日月曜日

2025.3.16 本日の宣教

 『万事が益となり得る? 』

                    ローマの信徒への手紙 8章28~29節

私たちは人生において、さまざまな困難や試練に直面します。病気や自然災害、大切な人との別れ、経済的な困窮。特に突然襲ってくる災いには、どうすることもできなくなってしまいます。本日の御言葉は、クリスチャンが試練に遭う時にもつべき姿勢について教えています。

「神を愛する者たち、つまり、御計画に従って召された者たちには、万事が益となるように共に働くということを、わたしたちは知っています。」(ローマ8:28)

本日の御言葉の中で注目すべき言葉は「万事」、すなわち 「すべてのこと」 です。パウロはここで、「すべての出来事が単独で益を生む」のではなく、神の摂理のもとでそれらが組み合わさり、最善の結果をもたらす ことを示しています。

私たちは 「万事が益となる」 と聞くと、どんな苦しみや試練も、最終的には「良いこと」に変わり、益をもたらすと考えがちです。しかし、それがこの御言葉の本当の意味ではありません。「すべての出来事がそのまま良い結果を生む」のではなく、「神がそれら一つ一つを用いて、最終的に良い目的へと導いてくださる」 ということなのです。

この言葉を語ったパウロこそ、この世の誰よりも 不幸や苦しみを知っていた人 でした。彼は生涯、治らない難病を抱えて生きていました。また、罪を犯していないのに何度も鞭打たれ、牢に入れられ、あらゆる侮辱と苦しみを受けました。彼は何度も死の淵に追い込まれ、飢えを経験し、絶望のトンネルをくぐり抜けてきたのです。それにも かかわらず、パウロは「万事が益となるように共に働く」と告白しています。

ここで注意すべき点があります。それは、この約束が 「神を愛する者たち、つまり、御計画に従って召された者たち」 に対して与えられているということです。すべての人が自動的にこの約束を受けるわけではありません。神を愛し、神のご計画を信頼し、神の御心に従おうとする者たちに対して、神はすべての出来事を益へと変えてくださる のです。

神の家族の皆さん、もし 「なぜこのようなことが?」 と思うような出来事に直面したとき、この御言葉を思い出しましょう。そして、試練の中にあっても 「神がこの状況を用いて何をなさろうとしているのか?」 と祈り求め、神の導きを信じて歩むのです。私たちの目には理解できなくても、すべては神の御手にあり、最善の計画が備えられています。この信仰を持ち続けるならば、私たちの人生のどんな出来事も、最終的には益となるのです。

この約束を信じて歩む人の人生は、なんと幸いなことでしょう!

受難節を迎えている神の家族の皆さん、主イエスの十字架と受難がなければ、復活の恵みはありませんでした。同じように、私たちが経験するすべてのことが、神が備えられた益となれることを信じ、歩み出しましょう。

ハレルヤ!


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