-私たちの教会の「伝道開始60周年記念誌」を読んで-
なかでも目を引いたのが、29頁にある白黒の写真でした。現地に会堂を建築したのが1961年なので、おそらく1960年代のものと思われます。当時は、周りはいちめん田んぼでした。その一枚には、水鳥?が、たくさん舞い降りてエサを食べている様子も把握できます。
レイチェル・カーソンが農薬問題を背景に『沈黙の春』を出版したのは1962年ですが、日本でもこの60年代から異変が起きてきたのです。50年代までは、まだうるさい位の多様な生き物であふれた豊かな春だったようです。きれいな山や海を持つ富山県人は環境問題にうといと言われていますが、私もそう思っていました。しかし、砺波平野のある農民は、70年代の土地基盤整備により、フナ、メダカ、コイが全部いなくなり、大変なショックだった。「自分にとっては、それらは友達だった」といいます。そこから水と生物多様性を改善する農法を何とか考えたいとなり、実際、彼は世界的に通用している有機農法を開発した一人の立役者となりました。70歳に近くなった私でさえその豊かな春の記憶は薄くなっていますが、子供たち世代には何とか残したいと日々考えています。
S.T.兄
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