2022年9月28日水曜日

2022.9.11 本日の宣教

 『主イエスが望まれる教会⑤ 』~サルディス教会①~                                                                  ヨハネの黙示録3:1~6

 私たちはヨハネの黙示録に登場する7つの教会に送られたメッセージについて学んでいます。7つの教会は、それぞれ置かれていた状況が違っていましたし、それぞれの教会が抱えていた問題も違っていたため、主イエスは7つの教会に向けて、それぞれ違ったメッセージを与えられました。つまり、主イエスは過去、現在、未来を問わず、世界中に存在する各教会が置かれている状況をご存じであり、各教会にふさわしいメッセージを送られる方であるのです。

本日は、7つの教会の内、5つ目のサルディス教会について分かち合います。

サルディスという町は、当時のローマ時代の古代社会において、「最も安全な町であると同時に、最も豊かな町」として知られていました。天恵の要塞に位置していたサルディスは金や銀の貨幣を歴史上初めて使うほど、富の象徴となっていた町でした。その富の影響もあって、巨大な「女神のアルテミス神殿」を中心に、毎日快楽と贅沢を追い求め、宴会と祭りが絶えなく行われていたそうです。その結果、性的な堕落、腐敗がまん延している世俗化した都市となっていたのです。そのため、サルディス教会も急速な世俗化の影響を受けていたことが考えられます。

興味深いことは、7つの内の他の教会には称賛の言葉と叱責の言葉が交互に登場していたのですが、サルディス教会だけは称賛のメッセージはなく、叱責の言葉だけが記されているということでしょう。

主イエスは、サルディス教会について、「あなたが生きているとは名ばかりで、実は死んでいる(3:1)」と厳しく叱責されます。すなわち、キリスト教会としてのサルディス教会という名前と、立派な礼拝堂があり、定期礼拝や諸集会が行われていたでしょう。それなのに、主イエスから「あなたがたは死んでいるんだ!」という厳しい判決が下されているのです。“名前もある、形もある、立派なプログラム、礼拝や諸集会が行われていた。サルディスの町のように、ほとんどのことは整っていて、特別に悩ませる問題もなかったサルディス教会であったでしょう。しかし、私たちはサルディス教会の姿から主イエスに厳しく批判されていたファリサイ派の人々の姿が重なって見えます。…「律法学者たちとファリサイ派の人々、あなたたち偽善者は不幸だ。白く塗った墓に似ているからだ。外側は美しく見えるが、内側は死者の骨やあらゆる汚れで満ちている。(マタイ23:27)」…聖書の中で神が最も嫌われる集団とすれば、ファリサイ派の人々でした。外側は綺麗で立派な行いをし、人々から尊敬されていた人々、しかし内側は誰よりも汚れていて腐敗し福音の命の働きが見えないお墓がファリサイ派の人々であり、サルディス教会がそうであったわけです。

そのようなサルディス教会への主イエスのメッセージを聞きましょう。「目を覚ませ。死にかけている残りの者たちを強めよ。(3:2)」…もう死んでいるような状態のサルディス教会であるけれど、彼らが世俗化のお墓から目を覚まし新しく生まれ変わる希望を見出せることが示されているのです。3節では、「主の御言葉を思い起こし、それを守り抜き、かつ悔い改める」と、目を覚まし死から生へと変わるための具体的な道が提示されます。…(つづく)


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