2020年5月11日月曜日

2020.5.3 本日の宣教


人生の基盤が崩れ落ちる時に  (ハバクク3:17~19)

 新型コロナウイルスの世界感染者数は現時点で300万人、死亡者は20万人を超えています。感染症の研究者たちによれば、これから人類の生き方は新型コロナウイルス前と後の世界に分かれると言われています。それほど、全世界に新型コロナウイルスがもたらした結果は想像を超えるものであったことが分かります。

このような世界的な変化は、私たちキリスト教会とクリスチャン一人ひとりの信仰生活のあり方も大きく変えていくことは確かであると思われます。今後の主日礼拝を始め、祈り会と諸集会、また伝道のあり方などが大きな変化を迎えることになるでしょう。

このように先がまったく見えない時こそ私たちキリスト教会とクリスチャン一人ひとりが信仰に新たなチャレンジを心がける時であり、終末を生きる者としての生き方を見出す時であると言えましょう。そのためにクリスチャン一人ひとりが身に着けるべき姿があるとすれば、それは神の御言葉である聖書を日々深く黙想しつつ、神が創造された人間社会と自然世界の変化に目と耳を注ぎ御業を見、御声を聞く訓練をすることです。

 旧約聖書と新約聖書には、共通して神の御業への信頼があります。「神のなさることはすべて時に適って美しい!」という信頼です。その信頼は良いことに限りません。たとえ死の陰の谷を行く時も、愛する人と別れる時も、病にかかり苦しむ時も、予想しなかった事故に遭う時も、…神は「インマヌエルの神として、いつも共におられ変わらず神の民を守り、最善をくださるお方、万事を益に変えてくださるお方である」という確信です。

「いちじくの木に花は咲かず、ぶどうの枝は実をつけず、オリーブは収穫の期待を裏切り、田畑は食物を生ぜず、羊はおりから断たれ、牛舎には牛がいなくなる。しかし、わたしは主によって喜び、わが救いの神のゆえに踊る。わたしの主なる神は、わが力。わたしの足を雌鹿のようにし、聖なる高台を歩ませられる。」(ハバクク3:1719

 これは他の宗教を信じる人々が求めるご利益のを指すわけではありません。大切なのは、主イエスが言われたように、目を覚まして今の時代をよく見極めることでしょう。すべては神の御手による支配の下にあることを告白しつつ、主イエスの御心を求め、最善が成し遂げられることを信じ、揺るがない歩みを続けることです。今のハバククとイスラエルの民は、人間的な目から見れば、これでもかこれでもかと試練と苦難の波が連続して押し続ける状況にあります。やがて、目に見える形として残っているものは何もなくなるでしょう。まさしく崖っぷちに立たされているような現実です。しかし、ハバククは神の支配と最善を信じるがために揺らぐことはなかったのです。

 初代教会の信徒たちを捉え、また励ましていた信仰のあり方は、「マラナタ信仰(終末信仰)」でしょう。彼らはローマ帝国による厳しい迫害と試練の中でも命をかけて礼拝に生きる群れでした。そして彼らは礼拝の最後に「マラナタ、主イエスよ 来てください!」という信仰告白を叫びました。この信仰の叫びはただの現実否定でも、漠然としたパラダイスへの願望でもありません。マラナタ信仰は主イエスの約束への確信であり、神の国への揺るがない信仰です。私たちの人生の基盤が崩れ落ちるように思えるこの時こそ、御言葉の上に立ち、聖霊が教えてくださる主の御心を生きることでしょう。ハレルヤ!

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