「 自然が語る知恵に目を向ける 」
最近、教会の花壇にマリーゴールドが咲いています。遠くからは鮮やかなオレンジ色が目を引きますが、近づくと例年とは違い、元気なく歪んだ花や枯れてしまった茎が目につきます。毎日欠かさず水をやっても、この夏の酷暑と少雨には耐えられなかったのでしょう。
同じことは野菜や果物にも表れています。スーパーでは価格が高騰し、特に梨の小ささに驚かされます。例年のような大きな実を得るには高価な代償を払わなければなりません。自然の厳しさを改めて感じさせられます。
私たちは日々の生活で、快晴が続くことを望みます。雨や台風、大雪は不便をもたらすからです。けれども神は、大自然を造られたとき、太陽だけでなく、雨も、風も、雪も造られました。そしてそのすべてを秩序の中で治め、豊かな命を育むために働かせておられます。本来、人はその自然を管理する使命を委ねられていました。しかし現実には、欲望のままに自然を壊し、目先の楽しみにとらわれ、将来への備えを怠ってきました。その結果、私たちは今、厳しい現実の中に生きているのです。
私たちの人生も同じです。誰もが困難や試練のない、楽しく健康で豊かな生活を望みます。そこで一度試練に出会うと、不満を言ったり、人のせいにしたり、時には神を恨んだりしてしまうものです。けれども自然が晴れの日だけでなく、雨や台風や雪を通して命を育むように、私たちの人生もまた試練や予期せぬ出来事を通して美しい花を咲かせ、豊かな実を結ぶことができるのです。
収穫の季節である秋を迎える今、自分の生活と人生を振り返り、神が備えられた秩序と恵みをもう一度見つめ直してみましょう。シャローム。
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